常同障害の病を持つ愛犬が自分の尻尾を噛んで怪我をさせてしまうことがあります。尻尾を傷つけずに保護するための方法をずっと考えて試してきました。その結果わかったことは、ベル型のエリザベスカラーと首に巻くドーナツタイプのエリザベスカラーを2つ着けることで尻尾に口が届かないようにすることができました。
この記事はこのような方におすすめ
- 尻尾を噛んでしまう愛犬のエリザベスカラー選びに悩んでいる飼い主さん
- エリザベスカラーを探している飼い主さん
うちの犬にエリザベスカラーを2つ着けた理由
うちの犬にエリザベスカラーを2つ着けた理由は「絶対に尻尾を噛ませたくない」からです。
うちの犬はペットショップで出会って迎えましたが、お店にいた時から既に尻尾を追って回っていました。
家に来て数日間は、緊張のせいか尻尾を追うことはありませんでしたが、だんだんとここが自分の家だとわかるようになってきたら、自分の尻尾を噛みながら回るようになりました。

あまりにも強く噛んでしまうことがあり、尻尾の先から血が出てしまうことがあったため、動物病院で「絶対に尻尾を噛ませないようにエリザベスカラーをしてください」という指導がありました。
そこで、手を変え品を変え、たくさんのエリザベスカラーを購入して装着させていましたが、どれも簡単に尻尾に届いてしまい、何を着けても噛んでしまいました。
1つだけでは何を着けてもダメ。それならば今ここにあるエリザベスカラーを2つ組み合わせて着けてはどうかと試してみることにしたのです。
自分の尻尾を噛まないように保護できる最も効果的な2種類のエリザベスカラーの装着方法とは?
尻尾を噛ませないようにするために、さまざまなエリザベスカラーのセットを試してきて、最も効果のあったエリザベスカラーをご紹介します。下記の2つを同時装着することで、圧倒的に尻尾が噛めない状況を作ることができました。
尻尾を噛まないように保護するためにおすすめのエリザベスカラーは下記の2点セットです。
尻尾保護に最適なセット
- HAG-r ゆっくり眠れる エリザベスカラー
- シグニ ヒッポカラー


うちのチワワの首まわり25cmで使っているサイズでご紹介します
この2つのエリザベスカラーを装着した時は、尻尾追いをした時も尻尾が口に届かなくなりました。

「HAG-r ゆっくり眠れる エリザベスカラー」を使ってみてわかったこと
AmazonでMサイズを540円で購入しました。
色々なエリザベスカラーを試してきてわかりましたが、このエリザベスカラーと○○という組み合わせじゃないと尻尾を保護することができないと言っても過言ではありません。しっかりとした作りで安心だし、軽いので使いやすく、洗い替えに複数持っておきたい尻尾保護には必須のエリザベスカラーです。
上下に3つずつボタンがあるので、愛犬の首回りに合わせてボタンの位置を調整しながら留めることができます。

形状はいわゆる一般的な「ベル型」タイプのエリザベスカラーです。
動物病院などで販売されているエリザベスカラーは全部がプラスチックでできていますが、このエリザベスカラーの最大の特徴は、首に触れる部分はウレタン素材が使われていて、プラスチック部分と2種類の素材が使われている点です。
サイズ | 首まわり | カラー幅 | 重さ |
---|---|---|---|
S | 5〜18cm | 9.5cm | 27g |
M | 19~24cm | 13cm | 45g |
L | 24~27cm | 15.5cm | 60g |
XL | 27cm | 19cm | 95cm |

首まわり25cmのチワワにMサイズを使用しています
HAG-rのエリザベスカラーのメリット・デメリット
メリット
- 軽い
- 首回りがやわらかい素材なので、エリザベスカラーが床についても首が苦しくなさそう
デメリット
- エリザベスカラーの内部に蒸れが生じてしまう
ベル型のエリザベスカラーは、私がお世話になっている獣医さんにおすすめされた形状です。
口まわりにひとつ壁を設けることによって、尻尾に届きにくくなるので、一番安心感があります。
首回りのやわらか素材のおかげで、エリザベスカラーの上部が床についてゴンとぶつかっても、衝撃が吸収されていて苦しくなさそうです。

ゆっくり眠れるエリザベスカラーというコンセプトにマッチしていると思います

ただ、どうしてもこのベル型は、形状特有の蒸れが生じてしまいます。
あごや耳の後ろなどに湿気がこもるようです。
先生も24時間一日中着けるのではなく、どこかのタイミングで外してあげて、あごの部分などムレるところは拭いてあげるのがいいと言われました。

最初の頃は、エリザベスカラーを付け替えることもできないくらい威嚇してきていたので、着けっぱなしでした
何と言ってもこの軽さは、2つのエリザベスカラーを同時装着する際に、愛犬の首への負担も軽減されるので、本当に助かります。
さらにはありがたすぎるこのお値段は、洗い替えで複数買ってもお財布にもやさしいので絶対におすすめです。

我が家は5つ持っています
エリザベスカラーの高さは合うのに、首まわりだけきつい愛犬のために、首回りを太く調整できる「ゆるポチくん」というパーツとのセット商品もあります

HAG-rのエリザベスカラーひとつじゃだめなの?
単品使いでは、下記の画像のように体をねじると尻尾に口が届いてしまうため、噛むことができてしまいました。
ただ、保護したい部位によっては、ひとつでも十分な効果が得られると思います。


首まわりにもう一つのエリザベスカラーと同時装着することによって、尻尾を護るための最強の防具になりました
「シグニ ヒッポカラー」を使ってみてわかったこと
楽天市場でS2/ブルーを3,341円で購入しました。
首に巻くドーナツタイプのエリザベスカラーはいくつか持っていて、このヒッポカラーは最後に購入したのですが、なぜもっと早く購入しなかったのだろうと後悔してしまうほど、使いやすく保護力も高いエリザベスカラーです。
両端を左右に開くことができるので、断面から首を通し、ベルトを角カンに通してからマジックテープで装着します。

サイズ | 首まわり | 直径 | 厚み | 重量 |
---|---|---|---|---|
S1 | 約18~20cm | 19cm | 9cm | 約150g |
S2 | 約19~21cm | 20cm | 7cm | 約120g |
M1 | 約21~24cm | 24cm | 10cm | 約240g |
M2 | 約24~28cm | 25cm | 12cm | 約260g |
L1 | 約31~35cm | 29cm | 14cm | 約420g |
L2 | 約38~42cm | 29cm | 9cm | 約280g |

首まわり25cmのチワワにS2サイズを使用しています。S2サイズで、きつくもなく全く問題ない装着感です
ヒッポカラーのメリット・デメリット
メリット
- 太く長いマジックテープで安定感がある
- 替えカバーが販売されている
デメリット
- ニットの服にマジックテープがくっついてしまうことがある
見た目が重そうな印象を受けますが、マジックテープでしっかり留めることができるので、このヒッポカラーをつけたまま思いっきり走ることもできちゃいます。ひっくり返って寝ることもできているので、窮屈さは感じられません。

さらに嬉しい点が、ほとんどのエリザベスカラーは、爪で引っ掻いてしまったり、破れたらおしまいなのですが、このヒッポカラーには替えカバーがあることです。素材はツルツルしていて、拭くだけで汚れは取れるので使いやすいですが、穴が開いてしまっても、中身はまだ全然現役として使えるので、替えカバーを購入することで、長く使うことができます。

S2サイズの替えカバーは楽天市場の同じお店で、2933円で購入しました。

ただ、抱っこをした時に、マジックテープが服に付いてしまって、ニットの毛糸が伸びてしまったことはありました
軽量を意識できて自分の尻尾を噛まないように保護できるセット

HAG-rのエリザベスカラーとヒッポカラーのセットが完成するまでに、さまざまなエリザベスカラーを試してきました。
最も強力なセットは変わらないのですが、最近はより軽量化を意識したセットで過ごすことも増えてきましたので、新しいセットもご紹介します。
軽量を意識したセット
- WZ PET 柔らかい エリザベスカラー
- BENCMATE エリザベスカラー
うちの犬は両方ともMサイズを使用していますが、このセットの重量は管理人計測で153gとなるため、かなり軽量化できていますし、尻尾に口が届かずにしっかりと保護できています。
ただし、イライラ度が強く尻尾追いが多い日は、「HAG-r&ヒッポカラー」のセットの方が保護する力は強いので付け替えることがあります。
プラスチックによる耳の後ろのムレが気になる場合や、より軽量化を考えたい時は、こちらがおすすめです。

装着する順番は、WZ PET 柔らかい エリザベスカラーのあとに、浮き輪型のBENCMATE エリザベスカラーだと装着しやすいです
「WZ PET 柔らかい エリザベスカラー」を使ってわかったこと
私が多数使ってきたソフトタイプのエリザベスカラーの中でも最も使いやすいのが、この「WZ PET 柔らかい エリザベスカラー」です。
斜め方向に縫い目があるため、カラーが外側にめくれることがないのが特徴で、最も使いやすいと思っている点です。

サイズ展開はSとMの2種類で、パッケージのモデルは猫ですが犬も問題なく使用できます。
サイズ | 首まわり | カラー幅 | 適合体重 |
---|---|---|---|
S | 21〜23cm | 10.5cm | 2~6kg |
M | 23~26cm | 13.5cm | 3~8kg |

首まわり25cmのうちのチワワには、M号サイズを使っていて、重量は筆者計測で53gでした
「WZ PET 柔らかい エリザベスカラー」Mサイズを計測したところ53gでしたので、布製のエリザベスカラーの中では軽い方です。
ただ、デメリットとして1点挙げているところですが、やはり布ですから、蓄積された汚れは目立ってしまいます。
うちの犬は、常時エリザベスカラーをしているため、グルーミングができません。
犬も体をなめてグルーミングをして、気持ちを落ち着かせることがありますが、うちのチワワがそれができないため、エリザベスカラーの内側をなめています。
そうすると、なめた箇所がだんだんと唾液で色づいて目立ってきてしまいます。
ただ、このエリザベスカラーは洗濯してもすぐに乾きますから、数枚替えを買って日々洗って使っております。
WZ PET 柔らかい エリザベスカラーのメリット・デメリット
メリット
- 外側にめくれない
- 軽い
デメリット
- プラスチックのエリザベスカラーに比べて汚れは目立つ
「WZ PET 柔らかい エリザベスカラー」については、下記の記事でも詳しくレビューしています。
「BENCMATE エリザベスカラー」を使ってわかったこと
もうひとつのエリザベスカラーは、中に空気を入れて使う浮き輪型のエリザベスカラーです。
この浮き輪型も併用しないと、やはりひとつだけでは尻尾に口が届いてしまいますので、尻尾を噛ませたくない場合は、必ずセットで使用したいです。

本当は、浮き輪型ではずっと「ZenCollor」というものを愛用していました。
でも、最近日本での取り扱いがなく通信販売では目にすることがなくなったので、価格も抑えられてサイズの種類も豊富なこちらを試してみたところ、使いやすかったのです。
ベルトとなるマジックテープにバックルついているものがありますが、重量も加算されますし脱着がしにくいので、私はマジックテープだけのものを好んで選んでいます。
サイズ展開は5種類、色はかわいいスイカ柄やブルーのシンプルなものなど、6色展開です。
サイズ | 首まわり |
---|---|
XS | ~12.7cm |
S | 12.7~20.3cm |
M | 20.3~30.5g |
L | 30.5~45.7cm |
XL | 48.3~63.5cm |

首まわり25cmのうちのチワワはMサイズを使っていて、重量は筆者計測で100gです
まずは、エリザベスカラーの中が空気のため、全体的に軽くできることで首への負担も軽減できますよね。
ただ、浮き輪タイプは日が経つと空気が抜けていることがあります。
このカラーがしぼんで厚みがなくなると、尻尾に口が届きやすくなってしまうので、日々チェックは必要です。
それに、ヒッポカラーと比べて耐久性も落ちるため、修復不可能な穴が開くこともあります。
今回はストロベリーのドーナツが描かれたデザインのカラーを選びましたが、コーディネイトとしては他のデザインの方が良かったかもしれませんね。
BENCMATE エリザベスカラーのメリット・デメリット
メリット
- 軽い
- ベルトがマジックテープのみなので、脱着がしやすい
- デザインがかわいい
デメリット
- ベルベット生地なので、犬の毛がつきやすい
- 空気が抜けるので、日々確認が必要
エリザベスカラーの必要性
犬にとって、エリザベスカラーは不自由に見えてかわいそうに思えるかもしれません。
でも、エリザベスカラーは、傷口を保護するためには絶対に欠かせないアイテムです。
うちのチワワの場合は、自分の尻尾を噛ませないようにする理由が第一ですが、尻尾を噛んでしまい血が出てしまった傷口を舐めさせないようにする対策としてもエリザベスカラーが一番効果的なのです。
始めのうちは、違和感を感じて嫌がるかもしれませんが、慣れてくると装着が終わるまでじっとしていますし、何事もないようにぐっすり寝てしまいます。

2日くらいでエリザベスカラーに慣れてしまいました
飼い主の「かわいそう」という思いだけで、獣医さんの指示に反してエリザベスカラーを外すことは避けるのが賢明です。
エリザベスカラーの必要性については「エルフペットクリニック」さんのページに記載されています。
さいごに
今回の記事は、愛犬に尻尾を噛ませないようにすることを目的としたエリザベスカラーの装着方法として、ベル型の「HAG-r ゆっくり眠れるエリザベスカラー」と首に巻くドーナツ型の「シグニ ヒッポカラー」を同時装着する方法をご紹介しました。
愛犬の尻尾追いをやめさせるには、尻尾を噛ませないようにする対策が絶対に必要です。
尻尾を噛む経験をさせないこと、尻尾を傷つけさせないためにも、エリザベスカラーは欠かせないアイテムです。
これまで1つだけ装着してみて、愛犬の口が尻尾に届いてしまって困っておられる方は、是非2つの同時装着を試してみてくださいね。
